女性向け風俗コラム

2020/4/16初めての夜…飛鳥

その日私は予約より早くラブホテルに先入りし、部屋で飛鳥を待っていた

事前に一度髪と体を洗い、念入りに化粧をした。
ベースメイクを済ませ、アイメイクに取り掛かる。
最初にダークブラウンのカラーコンタクトを入れる、私の瞳は東北生まれの祖母と同じグレー、幼い頃はこの瞳と背が高いこともあってハーフやクォーターかと聞かれたこともよくあった。
あんまり好きじゃないんだ…この目…
大人になってからはほとんどカラーコンタクトを入れている。飛鳥にも瞳の色は見せたことがない、見られたくない

きもいって言われたこともあったから…

身支度を済ませた後に部屋を整えTVを見ながら飛鳥を待った

早く来てほしいな…

予約時間の15分前、彼がホテル前に到着したとの連絡が入ったので入室してもらうことに。

チャイムが鳴りドアを開ける
「いやー寒いねぇ」
そういいながら入ってきた彼を出迎える
「待ってたよ」

荷物を置いてコートを脱いだ彼に抱き着く

会いたかった…

お泊りにはお金がかかる、なので私は飛鳥と会う頻度を減らしていたのだ。

「これが、お預けだったのかな?」
「うん」
向き合ってキスをする

幸せ

今夜はきっと幸せな日になる、その幸せを彼を抱きしめることにした
少し会話をして1時間ほどTVを見てから二人で入浴しようと服を脱ぐ、すると飛鳥が私を見て言った
「これが新しいブラジャー?」
「うん」
新しい下着を買ったという私のSNSの投稿を彼は見ていた

今日のために買ったんだ…

私の胸元に彼の手、人に触られるのは好きな人でも緊張する。
手が背中に回り、留め金を外した。反射的に落ちないように私が抑えたブラジャーを彼は外して言った

「ちっぱい」
満面の笑みで言われてしまい私は反射的に彼に殴りかかる。
何度目だろう、この毒舌
身体を洗い二人で並んで浴槽に浸かる

「あー…今日も寒かったね」
「うん」
背後に居る好きな彼、幸せを噛み締めていた

あと数ヶ月… 別れの日は近づいている…それまでに、あと何時間一緒に過ごせるのかな

「でるよ」
「うん」

風呂から上がりTVを見る彼に寄り添って談笑していたら深夜2時、寝ることにした。

部屋の電気を消す直前、私はなれた手つきでカラーコンタクトを外す。 極力彼に眼は見せない

抱き寄せられて眠りにつく、そっと彼が布団の上から私をたたく。

翌朝、私たちはともに朝食をとっていた、白米に味噌汁、焼き魚に漬物の和食である
「ちゃんとしたご飯なんて久しぶり」
「意外と不摂生なんだね」
「まぁ不規則だからね」
何気ない会話から滲み出る幸せを食事とともに噛みしめる。

食事を終えてから1時間後
「じゃあ行くね」
「ありがとう」
チェックアウトは午前11時、飛鳥との時間は9時までであるので私はまだ部屋に残ることにした。
靴を履いてドアに手をかけた彼とキスをする。

あと何回、キスできるのかな… 最近そんなことばかり考える

出て行こうとする彼が振り向いて言った
「女風と、俺からの卒業も考えてね」
閉じられたドアの前で私は立ち尽くした

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海野夏菜

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