写メ日記
4/17より放映される女風を題材にしたドラマ「買われた男~女性限定快感セラピスト~」の原作漫画を1巻?1話?とりあえず読んでみたのでレビュー。ストーリーの紹介あるのでネタバレ気になる人は読まないで!
あらすじイケメンセラピストが恋人のように振舞いながら施術する、女性専用のマッサージ店『KIRAMEKI』。とある悩みを抱えて来店した新規客・かなみの担当は、優しい雰囲気が売りのセラピスト・ヤマト。「今日は僕のこと恋人だと思って甘えてね」施術だとわかってるけど――素肌を優しくマッサージされながら、恋人みたいに甘やかされると、心に巣食うモヤモヤまでデトックス…!? OL・ママさん・未経験女子まで…イケメンセラピストの超絶テクで、ワケアリ女性たちの心も体も癒してしまうヒーリング・ストーリー!
女風初利用のOL・かなみが受付から部屋に案内され、セラピスト・ヤマトが「ご来店ありがとうございます」とお迎えするシーンから物語は始まるわけだが…。まずこの時点で女風ユーザーの多くの人が?と思うであろう違和感。セラピが先に部屋にいてお迎えするってどういう状況?男性向け風俗店みたいな店舗型ってこと?まずここら辺の設定がよくわからない!
描写を見る限り「KIRAMEKI」は店舗型のリラクゼーションサロンとして運営しているようなのだが、かなみのセリフで「この店では希望すればエッチなマッサージを受けることもできるのだ」とある。これは店舗型のマッサージ店が裏メニュー的に性感をしているとも解釈できるわけだが風営法的に大丈夫か!?ちなみにかなみはルーム8に案内されているので少なくとも8部屋はあるようだし、部屋へ向かう際にエレベーターを使用している。店舗の規模はそれなりに大きいようだ。
かなみはシャワーを浴びマッサージを受けるわけだが、ヤマトがシャワーを浴びる描写はなく最初から最後までYシャツ姿なのも気になった。
うつ伏せ状態でマッサージが進み、いよいよ仰向けになって胸への性感マッサージに入る。こんなに優しく触られるのは初めて…と恥ずかしさもあるが、気持ち良さに感動するかなみ。しかし先端に触れこれからというところで突然かなみは泣き出してしまう。動揺するヤマトに対して、かなみは自身の病気を告白する。かなみは乳がんを患っており来月の手術で乳房を失くしてしまうかもしれないのだった。最後になるかもしれないので、この胸を誰かに見て欲しい…。その想いを抱えて「KIRAMEKI」に来ていた。かなみの辛い境遇を聞き、ヤマトは「僕なんかが最後に触ってごめん…」と泣いてしまうも、かなみは「ヤマトさんで良かった」と感謝の言葉を述べる。ヤマトが一緒に泣いてくれたことで一人じゃないと思えたかなみは、元気になったらまたヤマトを指名するという目標を胸に晴れ晴れとした表情で店を後にするのだった。
乳がんを告白したかなみに対して「僕なんかが最後に触ってごめん…」という場面は第一話のハイライトシーンだが、個人的には好きじゃない。心優しいヤマトがかなみの辛さに共感して寄り添うというシーンなのだが、僕としては言葉のチョイスが凄く嫌だった。ヤマトが「僕なんか」と卑下して自分の価値を下げるのは勝手だが、それによってかなみは「お前なんか」に最後に胸を触られたという事になるわけで、失礼で配慮の欠いたセリフだと思う。プライベートで触ってくれる人がいないかなみの事を哀れんでいるとも解釈できるし、少し烏滸がましいと感じてしまった。
話自体は重い内容でもあるが、それほど深刻な雰囲気にはならずにサラっと読めるし、読後感は非常に爽やかなので漫画としてはなかなか楽しめる。ただ「女風を題材にした」という部分に注目して読むと、首を傾げる箇所は多いというか、正直あまり取材はしてないのかな?という印象。やはり1ページ目で「店舗型かい!?」という時点で突き放された感じはある。「悩みを抱えた女性がイケメンに癒される話」の舞台として「女風」を扱っているだけで、女風のリアルを描くタイプの作風ではないようだ。でもそこらへんはドラマ化に際して少しリアル路線にアレンジするんじゃなかって気はする。
悩みを抱えた女性をメインにしつつも、ヤマトのプライベートな部分の掘り下げもあるようなのでそこは楽しみ。2話以降も気が向いたらレビューするかも~。