写メ日記
こだわった先に
2024年11月25日 20:05 の投稿
何かをするときに、これは必需品、というものがある。昔野球をやっていた頃は「グローブ」がそうだったし、料理人をしていた頃は「包丁」がそうだった。自分の技術的な上手い下手はひとまずおいておいて、そのものが高い安いというよりは、自分が納得したものを使いたいという一種のこだわりがあった気がする。だからグローブを買うときも包丁を買うときも真剣だった。包丁に至っては包丁を研ぐ砥石まで、こだわりにこだわったものを買った。寿司屋で働いていた時代には、まだ仕事をそれほど任されてもいないのに、包丁のきれいさには人一倍こだわっていた。仕事ができるといわれる人は、所作はもちろんやはり使っている道具も美しかった記憶がある。それだけに技術の未熟さを指摘されるよりも、使っている道具に関して指摘されることの方が100倍恥ずかしいことだと感じていた。今となっては包丁もグローブも使わなくなってしまったが、日常的に身につける衣服であったり、靴であったりにはやはりこだわりを持って購入するという部分は変わっていない。こだわりを持つがゆえに、これというものにはなかなか出会えないものだが、出会えた時の喜びはひとしお。やはりこだわりを持って手に入れるからこそ、愛着を持って手入れができるし、それが自分の一部になるという感覚があるのだと思う。